よく行くインド料理店で、ハラル認証っていうのを見かけて、気になりました。
ハラール認証、ハラル認証、HALAL認証など、呼び方はいくつかあるようだけど、これが付いてると、食品として何が認められているんだろう?
よくわからなかったので、早速調べてみました。
ハラールとはアラビア語で合法を意味する言葉
ハラール(HALAL)とはアラビア語で「合法」「許されている」を意味する言葉。ちなみにローマ字でHALALとなっていますが、発音は「ハラール」が正しいようです。
ここでいう「合法」とは、イスラムの教えに則っているという事。
つまり食品においては、イスラムの教えに則り以下が含まれていない事なんですね。
- 豚に由来する成分。
- 犬に由来する成分。
- アルコール。
- 血液(血抜きが不十分な食肉)。
- 遺伝子組み換え食品。
- イスラムの教えに則った方法で屠殺/加工処理されていない食肉。
- 鉤爪/牙で獲物をとる動物。
- イスラム法で食べてはいけないとされる動物。
- 毒性、泥酔性のある植物、化学物、飲料。
この辺りの規定は、国、地域により差があるとの事。
正確にはもっと細かく規定されています。
ちなみにハラール認証は食品以外にも、化粧品や医薬品などに対応しています。
ハラール認証により保証されるもの
ハラール認証は、イスラム教徒以外には、メリットがないのでしょうか?
そんなこともないようです。
ハラール認証は、イスラム法で合法なだけではなく、Thoyyiban(トイバン)=体に良いというコンセプトも含んでいます。
代表的なハラール認証機関である、マレーシア政府ハラル認証機関(JAKIM)の審査内容を確認してみましょう。
- 土壌、飼料、肥料への、殺虫剤、害虫、微生物などの汚染の防止。ガラス・金属などの異物の混入の防止。
- HACCPなどの国際的な食品の衛生管理規格に適合することが求められる。
- ISO9001などの国際的な品質マネジメントシステムに適合することが求められる。
- 会社幹部、ハラル担当者へのインタビュー。
- 工場や製造ラインを実地で立入検査する。
- 会社幹部、ハラル担当者の実地検査での所見、知見を確認する。
- 食品のトレーサビリティが確保するため、家畜の餌から製造工程までの情報開示が必要。
ちなみに化粧品や医薬品など食品以外にもハラル認証は与えられます。
ハラール認証を扱っている団体
ハラール認証を扱っている団体は乱立気味で、今のところ統一された規格はなようです。
世界的にもっとも信頼されているのは、マレーシア政府によって運用されているJAKIMと呼ばれる認証機関。
日本国内にある認証団体では“日本ムスリム協会”と“日本ハラール協会”が、JAKIMより正式に承認されたハラール認証機関となっています。
宗教法人 日本ムスリム協会
ローカルハラル認証といわれる、日本国内でしか通用しない認証もありますので、認証制度は千差万別のようです。
ハラール認証のまとめ
ムスリム以外にはメリットのないと思っていたハラール認証ですが、認証をもっていると、衛生管理や品質マネジメントに関して、ある程度担保されている事が分かます。
ただし、規約に違反した場合の罰則は、最大でもハラール認証を失うだけですので、標準規格と法的な整備はまだまだ整っていないようです。
東京オリンピックや、観光産業の発展をうけて、ますますハラール認証は乱立すると思うので、ムスリムの友人を案内するときは、どこの認証なのか予め確認してあげると親切ですね。
ムスリムの友達いないけどね・・。
個人的には、食品の安全性について重きを置いているのは、衛生管理や製造工程よりも、有機JASのように農薬の制限や栽培方法についての規定ですので、私にとってはあまり基準にならない認証だと思いました。
ハラール認証について、なんとなく理解できたでしょうか?
私もなんとなく分かった気がしています・・・(^o^;
参考サイト
http://www.jhalal.com/
http://www.jasnet.or.jp/4-shuppanbutu/pickup/13.08.pdf
http://www.shokusan-sien.jp/sys/upload/166pdf7.pdfhttp://www.halal.or.jp/halal/halal6.html
https://www.jetro.go.jp/world/qa/04A-090901.html