キャンプ場での突然の雷鳴。
夏はいきなり天候が変わって、雷雨になることがありますね。
雷が鳴り響くキャンプ場では、どこに避難するのが正解なんでしょうか?
また、木の下とテントの危険性についても紹介します。
キャンプ場での雷はどこに避難すべき?
キャンプ場で雷が鳴り響き始めたら、次の優先順で避難するのが正解です。
[aside type=”boader”]避難先
- 建物の中
- 車の中
- 電柱の近く
[/aside]
それぞれの避難先について説明しますね。
雷の避難先は建物の中がベスト
これはキャンプ場に限らずなんですが、建物の中が一番安全といわれています。
それも鉄筋コンクリート製がベスト。木造建築はそれより劣ります。
ま、当たり前か。(^_^;)
そしてもし建物に雷が落ちた場合は、壁や柱にそって電流が流れるとのこと。壁や柱の近くにいると、“側撃雷”と呼ばれる放電によって、雷の被害に遭う可能性があります。
建物の中にいるときも、壁からは1m以上離れた内側に居るようにしましょう。部屋のなるべく中心にいると良いみたいですよ。
また、電線や水道管などは電気を通しやすいので、そういったところからも離れるべき。
ここで気を付けたいのが、よくキャンプ場や公園などにある休憩所みたいな壁のない建物。“あずまや”って呼ばれたりもしますね。
あれは壁がないので、横から雷撃がくる可能性があるそうです。
それと当たり前ですが、壁の外側である軒下も安全ではありません。
建物に逃げ込むときは、これらの点に気をつけて避難先を選ぶようにしましょう。
[aside type=”normal”]避難先の建物を選ぶポイント
- 木造建築より鉄筋コンクリート製が良い
- 壁からは1m以上離れる
- 軒下は危険
- “あずまや”は危険
[/aside]
でもキャンプ場では、避難できる建物がないことの方が多いですね。そんなときは車に逃げ込むのが一番です。
雷の避難先は車が安全
キャンプ場での雷の避難先としては車がベター。
でもキャンプ場に限らず、バーベキューなどアウトドア全般で、車は良い避難先になりそう。
車の中にいれば、まず安全といわれています。雷が落ちたとしても金属製のボディーを伝わって、タイヤのホイールから地面に放電されるんだとか。
ただし、車の中でも感電する可能性はあるみたい。それは車内の金属製の部品に触れていたりした場合です。
なるべく車内の内側に座って、金属部分を避けるようにしましょう。
あと、窓は閉めておいたほうが良いですよ。
雷の避難先は電柱の近く
もしキャンプ場で建物も車もない場合は、電柱の近くが比較的安全な場所となります。
まぁ、近くに電柱があればって話ですけどね。(^_^;)
電柱のてっぺんから45℃の角度で地面まで線を引きます。さらに電柱から4mの位置で垂直な線を引きます。
するとこの2つの線が交わった先に二等辺三角形ができます。これが“保護範囲”と呼ばれる、それなりに安全な場所。
電柱以外でも、煙突、鉄塔、建築物など30m以下の建造物の場合は、同じように利用できます。
ただし、”木の下”は当てはまりません。これについては後述します。
“保護範囲”において両足をそろえてしゃがみ、親指で耳の穴を塞ぎながら頭を抱えると、より良いらしいですよ。これは雷に対する基本姿勢となります。
座り込んだり寝そべったりして地面との接点が増えると、かえって地面を伝わってくる雷によってリスクが増すんだとか。
雷の避難先は電線の下もあり
電柱で”保護範囲”を作れないときは、電線の下でも“保護範囲”を作れます。
やりかたは電柱のときと同じ。電線を頂点として考えるだけです。(参考文献2)
また、雷の多い地域の電柱には、雷対策がしてあることがあります。
“架空地線”といわれる銀色の線が電柱の一番上に張られていることがあり、これは大地にアースされて避雷針のような役割を果たすそうです。
こういった対策がしてある電柱であれば、より安心できますね。
ところで、木の下だけは絶対に避けなければいけません。
雷の避難先に木の下は危険?
キャンプ場など自然が多いところで稲光がしたら、真っ先に逃げ込みたくなるのが木の下ですね。
何も知らなければ、私も木の下に逃げ込むと思います。
でも木の下って、実はものすごく危険。落雷による死亡事故で2番目に多いケースが、木の下での雨宿り。
雷が木に落ちたときに側に人が居ると、より電気を通しやすい人体の方に流れてくるそうです。これを“側撃雷”と呼ぶそうな。
林や森のように木々が生い茂っている場所でも、安全とはいえないそうです。
ただ、ここで少し疑問に思ったことがありあます。それは、木の下にも電柱と同じように”保護範囲”を作れるのでは?ということ。
でもこれに関しては、あまりオススメされていないようです。木の側からも4m以上離れるようにという説明はよく見かけるんですが。決して”保護範囲”というわけではないようです。
というわけで木の下は、避けたほうが良いのかなと思いました。
次に、テントの中は安全なのかについて。
キャンプ場での雷にテントの中は危険?
テントで休んでいるときに、もし雷雨にあったら、そのままテントの中に居たいですよね。
でもテントの中って、想像よりもずっと危険。
テントに入っているときに落雷を受けて、死傷している事故が過去に何件も発生しています。(参考文献3)
どうやらテントを支えるポールって、落雷を受け易いみたいなんですね。テントの中にいることは、地面に伏せているよりも危険みたいです。(参考文献4)
テントにいるときに雷が鳴ったのを聞いたら、すばやく安全な場所に移動しましょう。
まとめ
キャンプ場で雷が鳴った場合は、どこに避難すべきかをまとめました。
避難場所としてのオススメ順は以下。
- 建物の中
- 車の中
- 電柱の近く
ただし、建物に壁がない場合は、車の中のほうが安全です。調べた限りでは、車の中で落雷をうけて死亡した例はありません。
そして意外と危ないのが木の下。突然雨が降ってくると、つい木の下で雨宿りをしたりしますよね。
しかし木の下というのは、落雷による死亡事故が多発している場所です。
同様にテントの中にいるのも安全ではなりません。早めに車など安全な場所に移動しましょう。
最近では、雷について注意報や警報がしっかり発表されます。
キャンプに行く前は、気象庁の雷ナウキャストなどを見て、天気をしっかり確認しておきたいですね。
<参考文献>
1. 日本電気学会「雷から命を守るための心得」
2. NHKそなえる災害「雷から身を守るために」
3. あおば屋「主な落雷事故(人身)リスト」
4. 狭山市教育センター「落雷事故対策マニュアル 」
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