おせち料理に黒豆は欠かせませんね。
私も黒豆が大好きで、1粒食べたら箸が止まりません。
そんな黒豆は、実はおせち料理を代表する縁起物。
おせち料理の黒豆の意味とその由来、栄養について書いてます。
おせち料理の黒豆の意味
おせち料理の黒豆には、「まめに暮らせるように」という意味があるそうです。
また、無病息災を願う厄除けとしての意味と、料理法によっては長寿を祈る意味もあるのだとか。
つまり3つの意味があるわけです。
[aside type=”boader”]
- 健康
- 厄除け
- 長寿
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それぞれの意味について、詳しく見ていきます。
黒豆の“まめ”は健康
“まめ”という言葉には、勤勉・丈夫・健康・達者・誠実などの意味もあります。
このことから、「まめ(勤勉)に働き、まめ(丈夫で健康)に暮らせるように」という願いが込められているのだとか。
完全に語呂合わせなんですけどね。日本の伝統ってこういうの多いです。
また、「肌が黒く日焼けするほど、まめ(達者)に働けるように」という話もあります。
黒豆の黒は厄除け
黒豆が厄除けとされるのは、中国の道教から来ているそうですよ。(参考文献1より)
日本の文化には、儒教だけでなく道教も溶け込んでますから。これもその1つというわけですね。
道教では、黒は邪気を払う色として尊重されていました。
黒豆を食べることで邪気を払い、向こう1年の無病息災を願ったわけです。
黒豆のしわは長寿
黒豆には、歯ごたえを残して、しわを寄せる煮方があります。
これには、「しわが寄るまで長生きできるように」という願いが込められるんだとか。
ただ使う黒豆は、現在主流となっている丹波黒豆ではなく、雁食豆(別名、黒平豆)だという話があります。(参考文献2より)
雁食豆は東北地方に昔からある黒豆。雁が食べたようなクボミがあることから、この名前が付きました。
関東でも昔は鴈喰豆が主流だったみたいですよ。
次は、黒豆の由来について。
おせち料理の黒豆の由来
黒豆は中国が原産。
それが日本にいつ伝わったのかは分かりません。
ただ平安時代には既に黒豆が栽培されていたようです。
黒豆がおせち料理に使われ始めたのは、室町時代の“座禅豆“と呼ばれる料理が起源だとか。当時は砂糖がなかったため、こんにゃくと炊き合わせた醤油ベースの味付けでした。
黒豆が今みたいに甘い煮豆となったのは、江戸の高級料亭だった八百善が考案したという話です。
また、徳川吉宗が全国で同じものを食べて正月を祝おうと、黒豆・数の子・田作りからなる“祝い<ruby肴さかな三種”を広めたという説があります。
実際、江戸時代の中期頃には、全国で“祝い肴三種”が食べられていたらしいけど。
こうようにして、黒豆はおせちに欠かせない料理となりました。
次は、黒豆の栄養について。
おせち料理の黒豆の栄養
黒豆は古くから、薬効が知られていました。
古代の医学書にも、黒豆の効能に関する記述は多いです。
日本でも、喉の痛みや咳に効く民間薬として、知られていたみたい。
黒豆には縁起物としてだけなく、薬膳としての意味合いあったのかもしれませんね。
黒豆の栄養について、以下にまとめました。
[aside type=”normal”]黒豆の主な成分と健康作用
- ポリフェノール:老化や肥満を防ぐ
- イソフラボン:更年期障害や骨粗鬆症、乳がんを防ぐ
- タンパク質:コレステロールを下げる
- レシチン:脳の働きUP
- オリゴ糖:善玉菌を増やす働き
- ミネラル類:カルシウム、カリウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛が豊富
- ビタミン類:ビタミンB1、B6、Eが豊富
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昔から薬として知られているだけあって、栄養素も良い感じで詰まってますね。たしかに体に良さそうです。
しかし黒豆を煮るのに、かなり砂糖使いますから、食べ過ぎは禁物です。
エリスリトールやラカントを使えば、そういった面でのデメリットも減らせそうですね。
まとめ
おせち料理に含まれる黒豆の意味とその由来、栄養についてまとめました。
黒豆には「まめ(豆)に暮らせるように」という、健康への願いが含まれていたんですね。
正直、語呂合わせかよ!って気もしますが。
これをダジャレと受け取るか、文化と受け取るかは、日本人としての矜持が試されるところです。(^_^;)
日本の伝統って、知れば知るほど語呂合わせとかダジャレが多いんですよね。
<参考文献>
1. 友次淳子著「黒大豆の食文化的考察と現況」
2. 食育実践ハンドブック「次の世代に伝えたい和食」
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