アーモンドを漢字で書くと、「扁桃(へんとう)」です。
“へんとう”と音読みするあたり、中国から来てそうな雰囲気ありますね。
この記事ではなぜ「扁桃」と書くのか、その由来について詳しく解説してます。
なぜ「扁桃」と書くのか?
まずは、中国語にも「扁桃」という漢字があるかどうかなんですか。
やっぱりあるんですね。
そしてもちろん「扁桃」は、中国語でもアーモンドという意味でした。
それもそのはず、アーモンドの原産地は、アジア西南部から中国の天山山脈にかけての地域。
天山山脈は、中国のウイグル自治区とキルギスの間に連なる山脈です。
アーモンドの原産はアジア西南部から中国の天山山脈にかけた地域。
またアーモンドは、中国では明の時代(1368〜1644年)から、日本では江戸時代(1603〜)から薬として使われていました。
ということで、中国から伝わったのは間違いなさそうです。
次は「扁桃」という漢字を1字ずつ見てみます。
「扁」と書くのはなぜか?
まず「扁」という漢字ですが、これは中国語で「平べったくて薄い」という意味になります。
平たく薄い,扁平である.
つまり「扁桃」とは、平べったくて薄い桃という意味になります。
確かにアーモンドって、平べったい形してますよね。
でも、「桃」って感じは全くしない。。
というわけで、次は「桃」を見ていきます。
なぜ「桃」と書くのか?
なぜ「桃」と書くかというと・・・これは資料が見つかりませんでした。
というわけで、残念ながら私の想像になるのですが。
桃の実とアーモンドの実が似ていることが理由なんじゃないかと。
ついでに言うと、桃の花とアーモンドの花も似てます。
それもそのはず。どちらもバラ科の植物で、桃はバラ科のモモ属、アーモンドはバラ科のサクラ属なんですね。
というわけで、桃はアーモンドと実も花も似ていることから、「桃」という漢字が使われたのかなと。
「扁桃」と書く理由が何となく見えたので、次は“へんとう”と読む理由を調べてみました。
なぜ“へんとう”と読むのか?
これも中国語からですが、“扁桃”の中国語読みにその由来を感じることができます。
なんともアヤフヤな根拠ですが・・(^_^;)
<中国語>
扁桃 ⇛ biǎntáo(ビアンタオ)
ちょっと遠いけど、“へんとう”って響きの面影ぐらいはあるかなと。
ちなみに「扁桃」って漢字は、中国語ではもうひとつ別の意味があります。
それは、「蟠桃(ばんとう)」っていう桃の別名のこと。どうやら方言らしいのですが。
この「蟠桃」は、西遊記で孫悟空が食べて不老長寿になったことで有名です。
見た感じ本当に潰れてるんですが、味はかなり甘くて美味しいらしい。
実は、日本でも作ってたりします。
で、だいぶ話がそれたんですが、何を言いたいかというと。
この蟠桃の中国語読みを見てみてください。
<中国語>
蟠桃 ⇛ pántáo(パンタオ)
なんとなくこちらの方が、“へんとう”に近い気がしますね。
というわけで、「扁桃」の中国語読みがそのまま来たんじゃないかと。
“へんとう”と読む理由が薄っすら見えたところで、「扁桃」と聞くと、つい連想してしまう「扁桃腺」についても触れておきます。
「扁桃腺」はやっぱり「扁桃」から来てる?
もうそのまんま過ぎるんですが、「扁桃腺」の由来はやっぱり「扁桃」なんです。
よく風邪をひくと「扁桃腺」が腫れているとか言いますよね。でも実際は“線”なんかないので、「扁桃腺」っていうのは間違いらしいです。
最近は「扁桃腺」を「扁桃」って呼ぶとか。
ようするに「扁桃」に見た感じがそっくりなんで、「扁桃」っていうんですね。
もぅなんか「扁桃」のことを言ってるのか、「扁桃腺」のことを言っているのか、アーモンドのことを言っているのか。
良く分からなくなってきたところでオシマイです。(^_^;)
まとめ
アーモンドの漢字である「扁桃」について、由来をまとめました。
「扁桃」という漢字には、潰れた平べったい桃という意味があります。
そしてまさか本当に潰れた見た目の「蟠桃」という桃があるなんて。
その「蟠桃」の別読みとして「扁桃」があり、ここにただならぬ関係を感じます。日本に伝わるときに、アーモンドの実とごっちゃになったんじゃないかなと。
ところで本場中国だと「扁桃」と、杏仁豆腐のもとになる「杏仁」が、味とか匂いが似ているため区別されてないそうです。
日本でも、杏仁豆腐の材料にアーモンド粉を使っている商品や中華料理店があるらしく、気付かずに食べてそうですよ。
というわけで近い将来、「扁桃豆腐」なるものが流行るかもしれません。
調べてみたけど今のところ、そういった食品はないみたいなので、今なら商標とれるかも!
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