喪中のときに「良いお年を」って言っても良いんでしょうか?
年末が近づくと、気になる問題です。
喪中の年末の挨拶の仕方と、無難な言い方について書いてます。

なんて言ったら・・・?
喪中に「良いお年を」って言ってもOK?
実はこれ、喪中の人が言う分には問題ありません。
それは「良いお年を」が、どういう意味なのかを考えればわかります。
「良いお年」をってどんな意味?
まず、「良いお年を」というのは省略した形。
正確には「良いお年をお迎えください」になります。
そして良い年を迎えるということは、つまり「良い歳神様をお迎えください」っていう意味。
なんかいきなり謎の神様が登場しましたが、怪しいものではありません。(汗)
昔から信仰されている、正月に来訪する神様です。

年神様とか歳徳神とも言うみたい。
そもそもお正月の準備というのは、全てこの「歳神様」を迎えるためのもの。
門松も鏡餅もしめ縄も、そのために用意されます。
喪中でも「良いお年」はOK
こういった意味なので、喪中でも「良いお年を」を言うのは問題ないわけです。
だって「良い歳神様をお迎えくださいね」って言ってるだけですからね。
喪中はお祝い事が禁止。
だけど「良い」って言葉は、お祝いではありません。
実際、喪中はがきでも「良いお年を」って使いますから。
例えば、
「皆様にはどうぞ良いお年をお迎えくださいますよう心よりお祈り申し上げます」
みたいな定型文が、喪中はがきにはよく見受けられます。
なぜ「良いお年を」と言うようになったのか?
余談ですが、年末に「良いお年を」って挨拶を交わすようになったのは、江戸時代の庶民のライフスタイルが関係しているそうです。
江戸時代は代金の後払いが一般的で、お盆や年末にまとめてお金を回収していたのだとか。

これが「盆暮れ勘定」の語源。
だから年末は、深夜遅くまで金策に走り回る必要がありました。
※このことから12月を「師走」と呼ぶそうですよ。
つまり庶民にとっては、年末は大忙しで無事に年を越せるから分からない状態。
「無事に年を越せるといいね」って相手を気遣って「良いお年を」と言っていたそうです。
喪中に「良いお年を」って言われるのは微妙かも
ちなみに「良いお年を」って言うのはいいけど、言われるのは微妙かもしれません。
というのも以下のように考えられるからです。
- 喪中はお祝いごとができない
↓ - お正月を祝えない
↓ - 歳神様も来ない
↓ - 良いお年は来ない
喪中の人からすると、良いお年をお迎えできないのに「良いお年を」って言われてもという理屈ですね。
でも自分で言っててアレですが、そこまで考える人っていないと思います。(笑)
こういうのを避けるために、いちおう次のような言い方もあります。
年末の挨拶で無難な言い方
「良いお年を」って言われたら、「良いお年を」で返すのが日本人。
じゃーそれを避けるためにはどうするか?
無難な言い方とは?
「本年度もお世話になりました。来年もよろしくお願いします。」
このような言い方をすれば角が立ちません。
これなら上司にも使えるし、職場でも使えます。
こちらが喪中ということを相手が知っていれば、気を遣って同じような挨拶を返してくれるかもしれません。

空気読める人。
それに喪中の人から「良いお年を」って言われると、不快に感じる人も中にはいるかもしれません。
「良い」って意味が、お祝いに関係していそうにも思えますもんね〜。
友達なら「じゃ、また来年〜」でもいいですね。
喪中の年末の挨拶を職場でするときは?
喪中であっても、仕事関係では気にしない人が多いみたいです。
喪中はプライベートで、仕事はパブリックと考えるのだとか。
事情を知ってる年配の人なら、言葉を選んでくれるかもしれません。
でも職場のみんなや取引先から「良いお年を」と言われて、いちいち「喪中ですので」と返すわけにはいかないですよね。
説明してたら完全にめんどくさい人です。(汗)
さいごに
喪中のマナーってふだん意識してないだけに、分からないことが多いですよね。
年末のイベントは、お祝いごとではないので気にしなくて大丈夫だと思います。
問題は年始の方ですね。
その他、喪中には気をつけるべきマナーがたくさん。
一度確認してみても良いと思いますよ。
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