初詣のお楽しみといえば、おみくじ。
「末吉」や「吉」が出ると、微妙ですよね。(汗)
しかも、それがどのぐらいの運勢なのかイマイチ分かりません。
そこでおみくじの順番とその意味、それぞれの運勢が出る確率を紹介してます。
一見悪そうに見える運勢も、実は良いものだったりしますよ。
おみくじの順番
実はおみくじの順番って、たくさんのパターンがあります。
あまりにも多いので、ここではよくありがちなパターンだけを紹介してます。
この他にも様々なパターンがあります。
含まれない運勢があったり、「吉」や「末吉」の位置が違ったりなど、かなりバラつきがありますよ。
さらに、一部の寺社しか扱っていないレアな運勢も。
例えば靖国神社や伏見稲荷大社では、「大大吉」という「大吉」をしのぐ最高の運勢が含まれています。この「大大吉」は全国でも数カ所の神社でしか取り扱っていません。
また伏見稲荷大社は、「凶後大吉」「小凶後吉」「後吉」など、珍しい運勢が出ることで有名。
「平」という、平穏無事を意味する運勢を含めている神社も複数あります。
というわけで、おみくじの順序や運勢について正確なところを知りたければ、おみくじを引いた寺社に直接聞くしか無いわけなんですが。
一般的なところなら紹介できます。
「吉」の順番はどこ?
おみくじの順番でもっとも問題になるのは「吉」の位置。
これはたいてい、大吉の次となってます。
しかし「小吉」の次とするところもあるので、なかなか難しいところ。
「吉」の順番は寺社によって判断が異なるということを覚えておいてください。
ちなみに神社本庁では、以下のように書かれています。
その内容には、大吉・吉・中吉・小吉・末吉・凶という吉凶判断、金運や恋愛、失(う)せ物、旅行、待ち人、健康など生活全般に亙る記述を見ることができます。
大吉の次となってますね。
また成田山新勝寺では、以下のようになってます。
大吉 » 吉 » 半吉 » 小吉 » 末吉 » 末小吉 » 凶
出典:成田山新勝寺の看板より
やはり「大吉」の次に「吉」が来てますね。
これが一般的だと思います。
私も最初は「吉」は「小吉」の次と思ってたんですけどね。
この順序を知ったときは新鮮でした。「吉」って案外、良い運勢なんですね〜。
次はおみくじの順番による意味を確認していきましょう。
おみくじの順番による意味
おみくじの順番による意味について、いくつかの文献や寺社のサイトを参考にまとめました。
だいたい以下のような意味になります。寺社によって違う解釈も在るので、あくまで参考程度にみてください。
運勢 | 意味 |
---|---|
大吉 | 最高の運勢だけど今がピーク。先に陰りが見えるともいえる。 |
吉 | ほどほど良い運勢。苦もあるが喜びもある。先に陰りがない。 |
中吉 | 寺社によって判断が分かれる運勢。中吉を入れていないところも多い。 |
小吉 | すこし良い運勢。将来的に良くなるという話もある。 |
半吉 | 半分は吉だけど、残り半分は決まっていない運勢。先に陰りが見えることも。 |
末吉 | 今は良くないが、待てば良くなる運勢。末広がりの吉とも呼ばれる。 |
末小吉 | 時が来るのを待てば、まぁまぁ良くなる運勢。 |
凶 | 今が底にある状態の運勢。行いを改めると運も上向く。 |
大凶 | 最悪の運勢。さらに悪化する可能性があるので、ひたすら耐え忍ぶ。 |
「大吉」の意味が、“今がピークなだけに後は落ちるだけ”というのを知ると、せっかく「大吉」を引いても素直に喜べなくなりますね。
また「大凶」なんて引いた日には、しばらくなにもしたくありません。
僧侶や神職の方、おみくじ通の人には、「凶」こそが最も良いと思う人も結構いるんだとか。
「凶」は既に運勢が下がっていて底にある状態なので、それ以上は下がることがないからと考えるようです。
もし凶を引いてしまっても、このような意味を知っていれば、落ち込まずにすみますね。
それぞれの運勢がどのぐらいの確率で出るのかも見ていきましょう。
おみくじの確率
おみくじに含まれている吉凶の割合は、これまた寺社によって違います。
そこで、現在使われているおみくじの原典といわれる「元三大師御籤繪鈔」に載っている吉凶の割合を参考にしてみます。
それによると、おみくじ100本中の運勢は、大吉16本、吉35本、その他の吉19本、凶30本となっています。
おみくじの原典に忠実であれば、おみくじの確率は大吉17%、吉35%、その他の吉19%、凶30%となるわけです。
思ったよりも「大吉」が多いし、「凶」がかなりの割合で含まれてます。
この割合を忠実に守っているのは浅草寺。おみくじ100本中の吉凶の割合が、大吉17本、吉35本、半吉5本、小吉4本、末小吉3本、末吉6本、凶30本と決まっているそうです。
川崎大師でも、おみくじ99本中、大吉17本、凶29本と、こちらも似たような吉凶の割合。
おみくじの原典に忠実なお寺であれば、吉となるものが7割、凶となるものが3割となっているのではないかと思います。
しかし最近では凶が含まれていない寺社も多いようです。
おみくじに凶が含まれていない?
凶を引くことを気にする人が増えたので、凶が含まれていないおみくじを扱う寺社が増えたそうです。
あるいは凶の割合を減らしているとか。
その気持も分かりますよね。せっかくおみくじを引いて「凶」だと、絶望的な気分になります。「凶」の本来の意味を知っていれば、そうでもないんですが。
有名どころでも、熱田神宮や宇佐神宮では、おみくじに凶が入っていません。出雲大社、明治神宮ではそもそも吉凶の判断がありません。
もし凶を引きたくなければ、凶の含まれていない寺社を選ぶと良いでしょう。
あとがき
「吉」や「末吉」、もしくは「凶」を引いても、将来的に運気が上がる可能性があれば、その忠告も素直に聞くことができますね。
おみくじは単に吉凶を占うものではなく、その年のアドバイスが書いてあります。
おみくじの忠告を参考に、運気を上げて素敵な一年にしたいですね。
<参考文献>
神さまが嫌う最悪参拝 仏さまが喜ぶ最良参拝 講談社 著者:大野出
[図解]神道としきたり事典: 日本人なら知っておきたい! PHP 監修:茂木貞純
現代ビジネス:「おみくじ」の秘密〜その起源から大吉と凶の割合、製造元まで
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